初めての物件探し、何から決めればいい?

「ひとり暮らしをしたいけど、何から始めたらいいのかわからない…」という人必見。今回は、働く女性がひとり暮らしをするための物件探しで”知っておくべきこと”についてご紹介します。

【女性が知っておくべき「賃貸物件」基本のき】vol.1


――賃貸物件を探す際、何から決めていくべきなのでしょうか。

山手さん まずは、月々払える”家賃”から決めること。1か月の光熱費や食費もどのくらいかかるかを想定して、月々どのくらいまでなら払えるかを想定することが重要です。家賃を決めた後は、”理想の条件”を全て書き出すとベスト。条件に優先順位をつけて、インターネットで1つずつ優先したい条件からチェックをつけていくといいですね。賃貸サイトを見ていただくと、条件を選択して絞り込むことができるので手軽に探すことができますよ。

――まずは家賃から決めることが大切なのですね。

山手さん 家賃を決めずにいい物件を見てしまうと、そのいい物件が基準となってしまい、自分が払える家賃の物件では満足できなくなってしまいます。なかなか物件を決められなくなってしまうと、自分が払える家賃の物件のなかでもいい物件がどんどん決まってしまい、希望しない物件しか残っていないということになりかねません。損をしないためにも、まずは家賃から決めていくことをオススメします。

――次に、物件を探すときにしておくべき心構え、気をつけるべきことを教えてください!

1.「勤務先までの時間は30分前後がオススメ」

山手さん 私の今までの経験上、勤務先など頻繁に行く場所からはできるだけ近い方がいいです。もちろん払える家賃と住みたい場所の兼ね合いはありますが、気に入った物件に出会うためには、できれば勤務先まで30分前後の物件を選ぶことをオススメします。最近ではリモートワークになったという理由から、勤務先から1時間以上の物件を選ぶ方もいらっしゃいますが「やっぱり会社から近い方がよかった」と、すぐに近い物件を探しなおすという方も多いんです。再び引っ越しをするとなると、非常にもったいないですからね。

2.「絶対に譲れない条件を3つ考える」

山手さん そのうえで、物件を探し始める前に、これは譲れないなと思う条件を3つ程度決めておくこと。細かくても大丈夫ですので、自分はどんな条件を優先したいのかをあらかじめ考えておきましょう。

例えば

  • 家賃
  • エリア
  • 築年数
  • 駅からの距離
  • バストイレ別
  • ペット可
  • ウォ-クインクローゼット
  • ㎡数
  • ベランダ
  • 2階以上
  • オートロック

など

上記以外ですと、最近では「某アイドルのファンだから、BS放送を必須でつけたいです」というお客さまがいらっしゃいました。お客さまの好みによって優先したい条件はさまざま。不動産屋さんに相談する際、何も決めていない状態ですと必要以上に時間がかかってしまいますから、自分の人生において”譲れない条件は何か”、事前に考えておくとスムーズに進めることができますよ。

3.「譲れない3つ以外の条件は、ある程度幅を持たせる」

山手さん 3つに絞れたら、その他の条件については完璧にクリアしてなくてもいいという気持ちでいた方がいいです。物件探しって、恋愛に似ているところがあると思います。イケメンで、スタイルも性格も良くて、年収が高くて…と完璧な条件の人を探すって至難の業じゃないですか(笑)。物件も同じ。すべて理想通りでなくても気に入る物件には出会えると、あらかじめ理解しておくことが大切です。

4.「内見の際は、思ったことを素直に担当者に伝える」

山手さん 特に初めて不動産を探すお客さまは、実際に物件を見に行ってから、希望条件が変わることって多いんです。「築年数は気にしない」と思っていても、内見をしていくうち「やっぱり築年数も大事だな」と考えが変わったり。ある程度家賃が払えるキャリアウーマンのお客さまの場合、設備面などが整ったタワーマンションを内見すると、元々タワーマンションにこだわりがなくても選ぶ傾向が強かったり。

条件とは違う物件を内見し続けるのはもったいないですから、希望条件の変化や要望があれば、遠慮せずに不動産会社に伝えましょう。他に申込は入っているのか、ゴミ捨てはどうなっているか、同じ階の住人についてなど、担当者に伝えると教えてくれることも多いですしね。これも恋愛と同じだねとよくスタッフと話すのですが、躊躇せずに素直に伝えた方がうまくいきます(笑)!

5.「いいと思った物件はすぐに申込を入れる」

山手さん いい物件は分単位で決まってしまうことが多いです。例えば、インターネットでこの物件いいな! と思っても、2、3日悩んでるうちに他の人にとられてしまったというケースがよくあります。午前中に内見に行っても、午後には他の方が決めてしまうなんてことも珍しくありません。そのため、住みたいと思う物件に出会えたら、まずは申込を入れることが大事。申込は契約ではありませんので、申込をしたからといってもキャンセル料はかからないので安心してくださいね。


いい物件に出会うためには準備が大切

いい物件に出会うためには、早く行動すること、早く決断することが大切。引っ越しを検討している人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
次回は「節約目線の物件の選び方」についてご紹介予定。お楽しみに!

—ananweb 2023.2.11より引用 文・市岡彩花